皆さんは、お茶畑で農作業をしたことがありますか?
もしかしたら、お茶の産地でお茶摘み体験や
新茶の試飲体験などはしたことがあるかもしれません。
日本人にとって、馴染みが深いお茶はどのように作られていて、生産にはどんな苦労があるのか。
そこを知らずして、お茶について知ったと言ってよいのか!?
という、じゃっかん暑苦しい思いと共にw
私、めごこ代表トミーは、いいとこ取りの農業体験ではなく、農家さんのお役に立ちながら食について教えてもらう、そんな農業企画がしたいと考えました。
今回、そんな我々の思いを汲んでくださり、茨城県城里町にて農業イベントを開催することができました。
イベントについてレポートします。
水戸黄門も絶賛した古内茶、でも・・
室町時代初期から栽培がスタートし、
茨城県で最も歴史あるお茶の産地、城里町古内地区。
江戸時代には水戸黄門が飲んで称賛したと伝わる古内茶ですが
後継者不足に悩んでいた時期がありました。
そんな時に現れた、1人の若者。
東京都練馬区から移住した26歳の一丸さんは今、伝統のお茶を絶やさないために
城里町の人たちと共にお茶の生産を頑張っておられます。
若き担い手、一丸さんのお仕事をお手伝いしながら、お茶の栽培や食育を学べるイベントがしたい。
そんな思いでこのイベントを企画しました。
無農薬のお茶栽培の伝統を守る
古内地区は古くから無農薬の茶葉栽培に取り組んでいます。
お茶栽培というと、たくさん農薬を使うイメージだったのですが、なぜ無農薬でも栽培できるのでしょう?
伺ったところ、あたたかい地方でのお茶栽培に比べて病気や害虫が発生しにくく、昔から無農薬での栽培が可能だったとのこと。
ただし、除草剤を使わないため、畑に生える雑草を手で抜く作業が必要なんだそうです。
一丸さん曰く、
「春から夏にかけてはほぼ毎日除草作業をしています。1人でやっている仕事なので、毎日草を抜くのですが、最後の草抜きが終わった頃には最初の畝にまた草が生えている、という状態で、本当に大変です。」とのこと。
安心安全なお茶の生産を支える「除草作業」、ぜひお手伝いさせてください!
ということで、みんなでまずは草抜きにチャレンジ!
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茶畑の草は、お子さんでも簡単に抜けて気分爽快!
雑草の処理というと、抜こうとしても根が張って抜けないイメージですが、
茶畑は常に雑草を抜き、それをそのままチャの木の間に敷いていく形で管理されているので、土が柔らかく、とっても抜きやすいのです!
小学生の子供でも大きな草が簡単に抜けました!
みんなとっても嬉しそうです。
どんどん抜いていくと、どんどん畑がきれいになっていく。
これもまた気持ちがいい!
当日は、小雨が時々ぱらつく天気でしたが、おかげで暑さも少し和らいでいて、楽しく作業ができました。
「これが晴れてたら、農家さん大変だよなあ・・」という声が、参加者さんから聞こえていました。
本当にそうですよね・・・。
古内茶について農家さんから学ぶ
畑がきれいになった後は、地元で昨年まで部会長をされていた高安園の高安さんに、古内茶についてのお話を伺う機会をいただきました。
高安さんが製造した今年の新茶を使った、冷茶をまずはみんなで一服。
作業後の体に、飲みやすい粉末茶が染み渡ります。
高安さんは、緑茶用に品種改良されておいしいやぶきた茶と、和紅茶に向く在来種の茶葉を栽培されているそう。
年によって、同じ木でも違う味のお茶ができるとのこと。そこを調整しながら美味しいお茶を作っておられるそうで、さすがベテラン農家さん!
お話がとっても楽しくて、貴重な学びの機会でした。
途中で奥様が出してくださった和紅茶は渋みが少なくて、自然な甘さと香りが本当に素晴らしい!
高安さんイチオシの一番茶のあたたかい緑茶は、香りと、緑茶特有の苦味と甘味が絶妙!
同じお茶の葉で、全然風味が違うお茶を味わうことができて、これぞ農家さんに直接教えていただく醍醐味だなあと思いました!
奥様お手製のお茶請けの梅干しと手作りメンマも最高においしくて、ひたすらずっと食べていたいと思ったとみーでした。
次はメンマ作りも教えて欲しい・・。
新茶の摘み取り体験も!!
お茶について学んだ後は、高安さんの畑で新芽の摘み取り体験もさせていただけることに。
スッと伸びた、まだ色の淡い新芽を、葉っぱを2、3枚残した状態で取ってみる。
まだ柔らかい茎がポキっと折れて、ふんわりしていて、なんだかかわいらしい赤ちゃんのよう。
無農薬の畑なので、そのまま食べても大丈夫、ということだったので一口いただいてみると、全然エグくなくて、ふんわり広がる苦味がとてもおいしく感じました。
子どもたちは「苦い〜」と顔をしかめていましたので、老廃物が溜まった大人にはデトックス効果があるかもしれないですね・・・
先ほど草抜きをしてきた茶畑と違い、高安さんの畑は雑草が生えていないですね!
と驚いて質問すると、
「木が育つまでの間に丁寧に雑草を抜くと、木が成長するにつれて日陰が多くなり、また、雑草の種が落ちる前に全部抜くので、草が生えなくなるんです」とのこと。
きれいに刈り込まれた茶畑は美しい!
お茶農家さんが減り、放置される茶畑が増えると、草抜きが大変な畑が増えてしまうとすれば、美味しい無農薬のお茶を飲むためにも定期的にお仕事を手伝いに来たいなあと思いました。
いつか、一丸さんの畑も、こんな風にピシーッと整う日が来ると想像したらワクワクします!
子どもたちは「こんなに取れたよ〜」と嬉しそう!
いつの時代も、自分が食べるものを獲得できる喜びは本能に刻まれているんですよね。
1人ひとつもらった袋には、それぞれが収穫したお茶の葉がたくさん詰まっていました。
さあ、お腹も空いたところでお昼ご飯会場に移動です!
移動中、ドライバー以外はみんな、今つんだお茶の葉を袋の上から揉みます。
なぜ揉むかは後でのお楽しみ・・・。
城里町の野菜と共にBBQ
お昼ご飯は一丸さんのご自宅に場所を移してのBBQ。
みんなで火を囲んでのお昼ご飯です。
今回は、城里町の高萩自然農園さんからおいしいお野菜をご提供いただき、アスパラや白ナスなど、一緒に焼いて味わいました。
トマトやきゅうりはそのままかじりつき、ワイルドに楽しみます。
無農薬だからこそ、安心して皮ごと食べられるのが本当にありがたいですよね。
お昼過ぎから気温が上がり、とても暑くなってきたので、子どもたちは思う存分、水鉄砲大会。
自由に遊べる広い農家住宅のお庭だからこその遊びを満喫し、楽しんでいました。
摘んだお茶をさっそく製茶!
一丸さんはご自宅で和紅茶の製造に取り組んでおられます。
今回、みんなが摘んで、移動中に揉んだ茶葉は
その場で製茶をしてくれたんです!
自分が摘んだお茶の葉が、普段飲んでる紅茶になるのを間近でみる、ってなかなかできる体験ではないですよね!
ご飯を食べている間、最近稼働スタートしたという機械で作られるお茶。
どういう仕上がりになったかというと・・・!
仕上がりが違うのわかりますか?
それぞれの山は、それぞれ違う家族が摘んできたお茶の葉です。
ビニール袋の中で揉む工程で、生のお茶の葉が発酵するそうで、その発酵具合と砕け具合によってお茶の仕上がりが違うそう!
ちなみに、一丸先生の紅茶は左上の角のもの。
売ってる紅茶の葉っぱってこんな感じですよね!
参加者の方それぞれの味があるお茶、お家で飲まれてみたでしょうか?
なんと、紅茶は製造後、熟成されて味が変わるそうです。
半年後が一番おすすめとのこと、我が家でも、熟成させて飲んでみたいと思います!
城里町はあったかい人ばかりでした!
今回は、初めての農業体験イベントとあって主催者である私の不手際もあり、ばたつくこともありましたが、参加者の皆様、一丸さん、高安さんの多大なるご協力のおかげで無事に開催することができました!
本当にありがとうございました。
お茶の栽培の体験はもちろんのこと、いろいろなお茶の味をしっかり味わう経験って、慌ただしい日常ではなかなかないので、本当に貴重な機会をいただきました。
他にも、おいしい野菜を持ってきてくれた高萩さんや、城里町で養蜂を営む長島さんも、美味しいお土産をご用意くださり本当に感謝申し上げます。
お土産で買って帰ったハチミツ、すっきりした甘さで毎日の栄養補給に大切にいただいております。
城里町の皆さんは、みなさん非常に優しくて、ウェルカムでいてくださって、本当に気持ちよく過ごさせていただきました。
ぜひまた農作業をお手伝いしつつ、都会ではなかなか体験することができない感動の食体験を、城里町でできたらと思っております。
今回ご参加くださった皆様、
城里町の皆様、
心より感謝申し上げます!
ありがとうございました!!
農家さんのアカウントフォローしてみてね
今回、イベントにご協力いただいた生産者さんのインスタアカウントはこちらです。
ぜひフォローして、活動の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
🔸古内茶 一丸さんのInstagram
https://www.instagram.com/shinmai_ochaya/
🔸「皇室献上茶」高安園さんのサイト
https://ibanavi.net/shop/9844/
🔸養蜂家 長島さんのInstagram
https://www.instagram.com/honeybee.888/
🔸野菜 たかはぎ有機農園さんのInstagram
https://www.instagram.com/takahagi_dreamline/
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